今日も、顔色の悪い鳥のように

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ものかき・佐々原史緒の日々の暮らし
by shio_diary
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床屋さんとわたくし
2007年 12月 12日 |
 突然ですが、わたくしは先端恐怖症でございます。
 あれは忘れもしない小学校五年生のときの冬。
 近所のスケートリンクで快適に滑っていたとき、目の前にいたカッポーが大転倒→ものすごい勢いで巻き込まれてしまいました。そのうちの女性の方のエッジがわたくしの体を引っかけ衣服が破れ、挙げ句、目の前数センチのところでぴたっと……もうね、誰でもトラウマになるから、あれ。あのときのエッジの剣呑な輝きを忘れることなぞできやしません。

 以来、わたくしは自分の視界の中で金属質のものが迫ってくるのが一切合切ダメになってしまいました。おかけで、長じてなお、自分の顔を刃物で剃ったり鋏で眉を切ったりというのがまったくでくません。歯医者でうっかり目を開いても、恐怖で失神寸前。
 なので、日々のお手入れはあまりダイレクトに刃物が見えない電動剃刀を使うか、プロにお願いするしかございません。しかし、電動剃刀つーのは固い毛はゴリゴリ削れても産毛にはあまり効き目がなく、プロに頼ろうとしても、女の顔剃りに手慣れた理容師さんは実はなかなかいなくて、「レディース・シェービングしてます」って看板を掲げている店でも、あとでヒリヒリしたりひどいときは小さな小さな傷が走っていたりするのです。

 と、まあ、前置きが長くなりました。
 本日、ふといつもとは違う道をチャリチャリと走っていたら、ふっつーの住宅地のど真ん中にいきなり理容店が。それはもう見るからに古く見るからに怪しい店構えなのですが、レディス・シェービングにせんごひゃくえん(ちょっとしたエステとうなじ剃りも込み)と、破格の安さ。
 「ここなら家から歩いて5分で、しかも安い……」と店構えの怪しさには目を瞑って中に入ってみたところ、奥から店構えに負けぬ怪しさ大爆発のご店主が登場。
 画期的な色合いのトレーナー、靴下にサンダル、金のネックレス……コンサート会場やサッカー場の周囲によくおられる方々風味な、昭和のセンス溢るるお姿です。
  「はいはい、シェービングね? おっけーおっけー」と軽快なトークを交えながら、おっちゃんはわたくしの顔とうなじをザリザリ削っていかれます。それはそれは見事な手並みで、刃物が当たってる気がまるでしないです。「いたっ」と思うことも一度もなく、つるんつるんにしてもらえました。

 ただ、この方、ものすごくよくお話になります。
 唇の真上とか剃ってるときですら、容赦ないトークが浴びせかけられ、わたくしは口を動かすことも首を動かすこともままならず竦み上がっておるのに、「ね、どう思う?」と聞かれてもうどーしたら……っ。度胸試し? これって度胸試しなのっ!? こわっ、ちょ、怖いんですけどっ! いまわたくしうっかり頷きそうになったんですけどっ!
 これさえなければ定期的に通いたいところなのですが……日常的に理容店を利用なさってる殿方は、どうやってああいうキャラの方をあしらってんでしょうかのー。 美容師さんにもよく話す人いるけれど、あの方々は雑誌に目を落として生返事をしていたら黙って下さるからなあ……。
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by shio_diary | 2007-12-12 05:37 | 日記 |
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